縮毛矯正の一日の流れを知っておくと、仕上がりの満足度がぐっと上がります。
本記事では所要時間の目安、カラーとのベストな順番まで、美容室目線で丁寧に解説します。
初めての方でも安心して来店できるよう、当店の実際の施術ステップと注意点をわかりやすくまとめました。
縮毛矯正の基本

縮毛矯正は薬剤と熱の力でうねりや広がりを抑え、扱いやすいストレート状態をキープする施術です。
まっすぐ過ぎないように、丸みやS字のニュアンスを意図的に残す設計が大切です。
施術の流れ(タイムライン)

工程 | 目的 | 目安時間 | 仕上がりを左右するポイント |
---|---|---|---|
カウンセリング&毛髪診断 | 履歴(ブリーチ・カラー・アイロン習慣)とダメージ度を把握 | 10〜15分 | 前髪の「分け目」「幅」をここで共有 |
プレシャンプー&前処理 | 余分な皮脂除去と薬剤のムラ防止 | 5〜10分 | 疎水化ケアや保護剤でダメージ部を守る |
薬剤1(還元剤)塗布・放置 | 結合を一時的に切り、くせを伸ばしやすくする | 20〜40分 | 毛先・顔まわりは塗布量と時間を繊細にコントロール |
テスト&流し | 軟化チェック後、薬剤をオフ | 5〜10分 | オーバータイムを避け、質感を均一に |
乾かし・ブロー | 毛流れを整えてアイロン準備 | 10〜20分 | 前髪は根元の方向づけで土台を作る |
アイロン操作 | 熱で形を記憶させる | 20〜40分 | 前髪はJ〜Cカールで丸みを残し、真下に引かない |
薬剤2(酸化処理)塗布・放置・流し | 形を固定し、質感を安定させる | 10〜20分 | 流し残しゼロで手触りと持ちを向上 |
仕上げ&アフターカット | 厚みや量感を整え、再現性を高める | 10〜20分 | 家でのセット方法等をお伝えします |
全体の所要時間はおおよそ2.5〜4時間が目安ですが、髪の長さ・太さ・ダメージ・くせの強さで前後します。
所要時間の目安と時短のコツ

- ショート〜ボブ:2.5〜3時間が目安です。
- ミディアム:2.5〜3.5時間が目安です。
- ロング・多毛・強いくせ:3時間以上かかる場合があります。
- 前髪・顔まわりのみ:2時間程度で可能です。(カット込みの場合)
来店前にスタイリング剤を控えると診断がスムーズになり、全体時間の短縮につながります。
前髪を「流れる」ように仕上げるポイント

- アイロンは平板に挟んで引き下ろさず、根元はふんわり・中間はやや外側へ・毛先で軽く内に返すJ〜Cカールを意識します。
- 生えグセが強い場合は根元のみ低温・短時間で方向づけを行います。
- 「流れない」原因は、温度が高すぎる・テンションが強すぎる・丸みを残さない操作にあることが多いです。
- 前髪の厚みは重すぎると動きが出にくいため、目尻側で軽さを調整します。
カラーと縮毛矯正の順番|色持ちとダメージのバランス

同日に両方行う場合は「縮毛矯正→カラー」の順が基本です。
ただし色落ちや負担増のリスクがあるため、理想は日程を分けることです。
推奨は「縮毛矯正の1〜2週間後にカラー」で、コンディションが安定してから色味を入れると発色・色持ちが良好です。
パターン | メリット | 留意点 |
---|---|---|
同日施術(矯正→カラー) | 一度で完了し来店回数を減らせる | 色落ち・乾燥リスクが上がるため低ダメージ設計が必須 |
日程を分ける(推奨) | 色持ち・手触りの安定が期待できる | スケジュールに余裕が必要 |
白髪染めのリタッチなど根元中心のカラーは同日でも調整可能な場合がありますが、履歴と髪質により最適解は変わります。
ご予約時に「カラーの有無・希望の明るさ・前回の施術時期」を備考欄にいれていただくことをオススメします。
失敗を避けるためのチェックポイント

- 薬剤選定:細毛やハイダメージ部は優しい還元力で、根元と毛先でレシピを変えます。
- 還元時間:テストで軟化を見極め、オーバータイムを回避します。
- アイロン温度・テンション:前髪や顔まわりは低め・弱めで丸みをキープします。
- 酸化処理:固定不足は戻り・広がりの原因になるため丁寧に行います。
- 仕上げカット:毛先の厚みと長さを1〜2mm単位で調整し、自然な「流れる」前髪を作ります。
よくある質問(FAQ)

Q.どれくらい持ちますか?
A.髪質と日常ケアにより個人差がありますが、根元の地毛の伸びに合わせて3〜6か月でメンテナンスする方が多いです。
Q.前髪が「流れない」ときの対処は?
A.ドライ時に分けたい方向へ根元を起こし、軽く内に返すブローを行います。
スタイリング剤は軽めのオイルやバームを少量、毛先中心に使用すると動きが出ます。
Q.当日のシャンプーや運動は大丈夫ですか?
A.施術当日の激しい摩擦や高湿環境は避け、就寝時は髪が折れないように前髪をふんわり乾かしてからお休みください。
Q.時間を短くしたいのですが?
A.前髪・顔まわりのみのポイント矯正や、事前カウンセリングで工程を最適化することで短縮可能です。
来店前チェックリスト

- 最後に縮毛矯正・デジタルパーマ・ブリーチ・カラーをした時期を思い出しておきます。
- 「前髪は右へ流したい」など、なりたい「流れ」の方向を決めておきます。
- 当日はスタイリング剤なし・乾いた状態でご来店いただくと診断が正確です。
- カラーも希望の場合は希望色や明るさ、同日か別日かを決めておきます。
まとめ|自然に「流れる」前髪と、扱いやすい毎日へ

縮毛矯正は工程ごとの精度で仕上がりが決まります。
前髪は丸みをデザインし、カラーはスケジュールを組むことで「流れる」質感と色持ちの両立が可能です。
あなたの髪の履歴やライフスタイルに合わせて、最適なレシピと時間配分をご提案します。